HP LIFディスケット ユーティリティ (HTBasic for Windows : LIF Diskette Utilities) |
HPCAT | HPCOPY | HPPARGE | よく起こる問題 | |
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はじめに |
HP LIFディスケットユーティリティはプログラムやデータファイルをLIFディスケットからPCのディスクへコピーするのに使います。必要に応じてファイルのヘッダが変換され、データコピーされて新しいファイルが作られます。このユーティリティでは、256バイト/セクタフォーマットの片面/両面いずれのディスケットを使うことができます。
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【注意】LIFディスケットユーティリティは、保護モードで動くWindows NTのようなシステムでは 動作しません。(DOSまたはWindows98/MEのDOS窓で使用)
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HPCATは、HP LIFディスケット上のファイルのカタログ(CATalog)を表示します。HPCOPYはLIFディスケットとPCディスク間でファイルをコピーします。HPPURGEはLIFディスケット上のファイルを削除します。これらのコマンドはDOSプロンプトから入力します。これらのコマンドをHTBasic実行中に使う場合は、EXECUTEコマンドで、例えばEXECUTE "hpcat 0:" のように指定します。実際にコマンドを使うためには、コマンドが置かれているディレクトリまで移るか、PATHを使ってそのディレクトリを指定することが必要です(詳しくはDOSのマニュアルをご参照ください)。
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問題が起こった時 |
LIFのフロッピーがPCのフロッピーディスクドライブで読み取れないことはよく起こります。このような問題がある場合は異なるメーカーのコンピュータをいくつか使ってみると解決することが多いようです。問題が生じた場合は、後述する「よく起こる問題」もご覧ください。
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HPCAT |
HP LIFディスケット上のファイルのカタログを表示します
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■ 文 型 |
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HPCAT drive:
drive = 0, 1, ... (ドライブ番号で指定)
(例 文)
HPCAT 0: ! drive A
HPCAT 1: ! drive B
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■ 説 明 |
このコマンドは、HP LIFディスケット上のファイルのカタログ(ディレクトリ構成)を表示します。HP LIFディスケットとは、HP 9000 Series 200/300ワークステーション上でHP BASICのINITIALIZEコマンドにより初期化されたディスケットのことです。このディスケットはPCのディスケットドライブに挿入しなければなりません。5.25インチと3.5インチの両方のディスケットドライブに対応しています。HP-IBに接続されたディスクドライブへの対応はしていません。
1番目のドライブ(または "A"ドライブ)はドライブ番号0で、2番目のドライブはドライブ番号1で指定します。ディスケットドライブには、"A" と "B" のみを使用することをお勧めします。他のドライブが使える環境は限られており、またそのような環境でもドライブ指定時にはいくらか実験作業が必要です。他のドライブを使う場合は、ディスケットのドライブ番号を探さなければなりません。ドライブ番号0から9までを試してください。そのどれもが動かない場合、お使いのドライブまたはシステムは、HPディスケットが要求する256または1024バイト/セクタフォーマットに対応していないかもしれません。
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HPCOPY |
HP LIFディスケットとDOSディスク間でファイルのコピーをします
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■ 文 型 |
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HPCOPY [drive:] lif-filename [disk:] dos-filename [-LIF]
HPCOPY [drive:] dos-filename [disk:] lif-filename
drive = 0, 1, 2, ... (ドライブ番号で指定)
disk = A, B, C, ...
lif-filename = 正しいLIFファイル名、ワイルドカードも可
dos-filename = 正しいDOSファイル名、ワイルドカードも可
(例 文)
HPCOPY 0: hpfile C: DOSFILE
HPCOPY C: GOOD.BYE 3: Hello
HPCOPY A: DOSFILE 1: HPbdat
HPCOPY 0: lifASCII C:\DIR2\DOSFILEHPCOPY 0: * C:
HPCOPY C: \HTB\DATA\D?T* 0:
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■ 説 明 |
このコマンドは、ASCII, BDAT,および一般ファイルをHP LIFディスケットからDOSディスクへ、またはDOSディスクからHP LIFディスケットへコピーします。HP LIFディスケットとは、HP 9000 Series 200/300ワークステーション上でHP BASICのINITIALIZEコマンドにより初期化されたディスケットのことです。このディスケットはPCのディスケットドライブに挿入しなければなりません。5.25インチと3.5インチの両方のディスケットドライブに対応しています。HP-IBに接続されたディスクドライブへの対応はしていません。
プログラムファイルは必ずASCIIフォーマットにします。PROGファイルには対応していません。BDATファイルは以下のような制限付きで転送することができます。ファイルのコピー時にはファイル内容については変換されません。ASCIIファイルはLIF ASCIIファイルとして残ります。しかし、データを他のDOSプログラムでも使いたいときなど、必要であればHTBasicで単純なプログラムを書いて変換を行うこともできます。この変換作業は、HTBasicだけがファイルを使用する場合には必要ありません。HTBasicはHP BASICのファイルの取り扱い方を知っているからです。
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ファイル名 |
パラメータlif-filenameには(大文字/小文字の区別も含めて)正しいLIFファイル名を指定します。LIFディスケットがドライブAまたはBにある場合、ファイル名の前に "0:" または "1:" を付けます。LIFディスケットが他のドライブにある場合はドライブ番号を同様に指定します(HPCATの項参照)。
パラメータ dos-filename には、正しいファイル名を指定します。このファイル名には、ドライブ文字やフルパス名を含むこともできます。ドライブ指定がない場合は、デフォルトのドライブが使用されます。この場合、デフォルトドライブはLIFディスケットが挿入されているドライブと重ならないようにしてください。パス指定がない場合は、カレントのディレクトリが使われます。
転送先のPC上に目的のファイルがすでに存在する場合、既存のファイルは上書されます。逆に、LIFディスケットを転送先として、このディスケット上に目的のファイルがすでに存在する場合はエラーが発生し、既存のファイルは変更されずに残ります
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ファイルを HP BASICへ コピーする |
HTBasicではSeries 200/300マシン互換のタイプ付きファイルを作成できますが、これはデフォルトの機能ではありません。ファイルをHP BASICシステムに転送し返したい場合や、HP BASICシステムとネットワークを介してファイルを共有したい場合は、ファイルを作成する前にCONFIGURE CREATE "HP" を実行します。このコマンドのあとで作成されたBDATやASCIIファイルはSeries 200/300マシンと完全互換します。
ファイルをHP BASICへ転送し返す必要がなければ、ファイル作成の前に (デフォルトの) CONFIGURE CREATE "HTB" 文を実行するのが最善の方法です。ファイルのヘッダが小さくなり、最速のバイト順が使われるためです
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ワイルド カードを使う |
ワイルドカードは、複数のファイルを一度に転送する際に使います。ワイルドカードを使うときは、ソース(コピー元)ファイル名内でのみ使い、目的(コピー先)ファイル名では使わない絵下さい。転送先ではドライブ(および転送先がPCディスクであればディレクトリ)だけを指定します。使用できるワイルドカードは "*" と "?" です。アスタリスクは、それが置かれた位置から始まる1個かそれ以上の文字にマッチします。疑問符は、それが置かれた位置にあらゆる1文字にマッチします。ワイルドカードの使い方については、Windowsのマニュアルにも説明されています。
LIFとPCでは正規として取り扱うファイル名の様式が異なるので、ファイル名を変換する必要があるかもしれません。LIFファイル名は最大10文字までで、スペース、":". "<", "|" を除く全てのASCII文字を使用できます。DOSファイル名は8文字までで、ピリオドや、"\, /, :, <, >, +, =" を除く全ての文字、およびスペース文字より低いASCII値を持つ制御文字を使用できます。またDOSでは小文字が大文字に変換されます。
DOSからLIFディスクへのファイル転送を行う場合、ピリオドを含むファイル名の最初の10文字がLIFのファイル名として使われます。DOSファイル名にLIF側で不適切となる文字が含まれている場合は、これらの文字は"_" に変換されます。
LIFディスクからDOSディスクへのファイル転送を行う場合、ファイル名は大文字に変換され、必要な場合は最初の8文字のあとにピリオドが挿入されます。DOSでは小文字を大文字に変換するため、2つの異なるLIFファイル "Aaと "aa"はともに DOSファイル名では"AA" になります。この場合、最初に転送されたファイルは、あとから転送されたファイルによって上書されます。
【注意】HTBasicデモ版でのHPCOPYはワイルドカードに対応していません。
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-LIF オプション |
LIFディスケットからDOSへのファイル転送の際に -LIFヘッダオプションを付けると、転送ファイルのタイプがASCIIまたはBDATである場合、DOSディスク上に作成されるファイルにはHTBasicのものではなく、HP LIFのファイルヘッダが付きます。LIFディスケットからDOSへの転送時には、HP-UXを除く全てのファイルタイプが、LIFのファイルヘッダ付きでDOS上に自動作成されます。DOSディスクからLIFへの転送時には、このオプションは無視され、HP LIFファイルヘッダ付きのファイルは自動的に取り扱われます。
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HPPURGE |
HP LIFディスケットからファイルを削除します
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■ 文 型 |
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HPPURGE [drive:] lif-filename
drive = 0, 1, ... (ドライブ番号で指定)
lif-filename = 正しいLIFファイル名
(例 文)
HPPURGE 0: LIFFILE
HPPURGE 1: Hello
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■ 説 明 |
このコマンドは、ASCII, BDAT,および一般ファイルをHP LIFディスケットから削除します。HP LIFディスケットとは、HP 9000 Series 200/300ワークステーション上でHP BASICのINITIALIZEコマンドにより初期化されたディスケットのことです。このディスケットはPCのディスケットドライブに挿入しなければなりません。5.25インチと3.5インチの両方のディスケットドライブに対応しています。HP-IBに接続されたディスクドライブへの対応はしていません。
パラメータlif-filenameには(大文字/小文字の区別も含めて)正しいLIFファイル名を指定します。1番目のドライブ(または "A"ドライブ)はドライブ番号0で、2番目のドライブはドライブ番号1で指定します。ディスケットドライブには、"A" と "B" のみを使用することをお勧めします。他のドライブが使える環境は限られており、またそのような環境でもドライブ指定時にはいくらか実験作業が必要です。他のドライブを使う場合は、ディスケットのドライブ番号を探さなければなりません。ドライブ番号0から9までを試してください。そのどれもが動かない場合、お使いのドライブまたはシステムは、HPディスケットが要求する256または1024バイト/セクタフォーマットに対応していないかもしれません。
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[ よく起こる問題 ] |
HPCAT、HPCOPY、およびHPPURGEを使う際に起こり得る一般的な問題について説明します。問題が生じたときは、この[ よく起こる問題 ]を探してみてください。説明のどこかに問題の答えがあるかもしれません。
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ファイルが存在しているのに、HPCOPYにファイルがないといわれる |
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HPCATを使い、大文字/小文字の区別も含めてファイルの正しい綴りを確認してください。DOSと異なりLIFファイル名は大文字/小文字を区別します。"HELLO" と "hello" はLIFでは別ファイルですがDOSでは同一のファイルとなります。
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HPCOPYがファイルの途中でエラーを出して停止する |
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3.5インチの両面ディスケットでよく起こるエラーです。一般に、このエラーは、お使いのマシンのROM BIOSがLIFディスケットを完全に読めないという意味です。PCまたはLIFディスケットを変えてみてください。多くの場合、片面LIFディスケットは動き、両面だと失敗するようです。A 9122ドライブでは、INITIALIZEオプション4を使って、両面(または片面)ディスケットを片面ディスケットとして初期化することができます。ディスケットがすでに初期化されたものであれば、まず第2面からHPのフォーマット情報を取り除く必要があります。これには、片面ディスケットとして初期化する前に、PCでフォーマットし直すか、またはINITIALIZEオプション2を使います。
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エラー「不正なコマンドまたはファイル名です("Bad command or file name")」が出る |
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HPCATまたはHPCOPYがカレントディレクトリになく、かつこれらのコマンドへのPATHも設定されていないときに起こります。
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エラー910が出る |
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その時点で、DOS WindowではなくHTBasicを実行している場合に起こります。HPCAT、HPCOPY、およびHPPURGEはHTBasicコマンドではなく、DOSのラインコマンドです。これらのコマンドはMS-DOS用ウィンドウ(DOS窓) から実行してください。あるいはQUIT ALLを使ってWindowsを終了してから、DOSウィンドウを立ち上げるか、または次のようにHTBasicのEXECUTE文を使います。(DOS またはWindowsSE/MEのみ)
EXECUTE "HPCAT 0:"
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エラー「セクタが見つかりません…中止、再試行、無視?
("Sector not found..., Abort, Retry, Ignore?")」が出る |
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その時点で、DOS WindowではなくHTBasicを実行している場合に起こります。HPCAT、HPCOPY、およびHPPURGEはHTBasicコマンドではなく、DOSのラインコマンドです。これらのコマンドはMS-DOS用ウィンドウ(DOS窓) から実行してください。あるいはQUIT ALLを使ってWindowsを終了してから、DOSウィンドウを立ち上げるか、または次のようにHTBasicのEXECUTE文を使います。(DOS またはWindowsSE/MEのみ)
EXECUTE "HPCAT 0:"
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ドライブが点灯しない |
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ディスケットドライブ名が "A" または "B" 以外である場合は、そのドライブを使うことができないことがあります。限られた環境では、他のドライブでも動作しますが、それでもいくらか実験作業が必要です。他のドライブを使う場合にはディスケットドライブの番号を探さなければなりません。HPCATを使ってドライブ番号0から9までを試し、使用したいドライブが点灯するかを確認してください。
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